こんばんは!
尾形自動車です。
入庫しました、ダイハツ「ムーヴ」。
6ヶ月点検で、「サイドブレーキランプ」が消えないとのご相談でしたので、
ブレーキ点検した結果ブレーキオーバーホールをしていきます。
タイヤまわりの部品を取り外し、確認してみると、まず、ブレーキパッドとブレーキロータの劣化がみられました。
車のブレーキは、タイヤの内側に位置し、タイヤと連動して回転する「ブレーキローター」という部品と、二枚一組でブレーキローターの両側に設置されている「ブレーキパッド」がセットになっています。
ブレーキをかけると、ブレーキパッドがこのブレーキローターを両側から強く挟み、パッドの摩擦によりタイヤの回転を停止させるしくみです。
今回の点検したお車は、古いブレーキパッド(下写真右側)がかなりすり減って交換時期を知らせるセンサーに引っかかるほど薄くなっており、ブレーキをかける力が弱くなっていました。
ブレーキローターもサビて削れ薄くなってきていました。
パッドもローターも、このまま使用し続けるとブレーキの効きが悪くなり、事故につながる危険もありますので、新品に交換させていただきました。
次に、「スタビライザーリンク」が錆びて、ひどく劣化していたので交換しました。
劣化したスタビライザーリンクは、走行中に異音を発生させることがあります。
車両が振動したり不安定になったりすることがあります。
また、劣化したスタビライザーリンクにより、左右のタイヤが不平等に摩耗する場合があり、タイヤの寿命を短くし、交換の頻度を増加させる原因となります。
また、フロントの「ロアボールジョイント」の「ダストブーツ」の破れも見られました。
「ロアボールジョイント」とは、車のサスペンションシステムの一部で、ホイールと車体を連結し、ステアリングやサスペンションの動作をスムーズにする為に段差時やコーナーリング時に曲がりやねじれが生じた時にスムーズにサスペンションが作動する用サポートする重要な部品です。
「ダストブーツ」はボールジョイント周りを覆っている部品で、ゴム製です。
ボールジョイントは段差時や旋回時にスムーズに動くためにグリスで潤滑されており、ダストブーツはこの潤滑材を内部に封じ込め、外部からの汚れ、塵埃、水などからボールジョイントを保護し劣化を防いだり、ボールジョイントの動作を維持し、摩耗を軽減します。
今回のようにブーツにヒビが入っていたり破れていたりすると、外部からの汚れや水が入ってきたり、ボールを潤滑するためのグリスが漏れてしまいます。
そうなるとサスペンションの性能が低下し、段差時、タイヤの位置が不安定になり、
最悪な場合運転時に車が傾いたり、ハンドル操作が思うように行かなくなったりと
大変危険です。
ダストブーツに劣化が見られると車検に通らないため、今回の交換となりました。
小さい部品の交換ですが、実は大変手間のかかる作業で時間がかかります。
これらの作業により、サイドブレーキランプが正しく作動するようになりました。
ブレーキまわりの作動に異常がないことと、その他、安全を確認したら点検整備終了です。
今回のような部品の故障などは、点検時でないと分からなかったり、分かったとしても修理費用を安価に抑えるために交換を勧めないお店もありますが
そのことにより後々別な部品の大きな修理に繋がることもあり
結果的に大きな出費をしてしまうようになることも多いです。
定期的に車の細かいメンテナンスを行うことで、大事な車に長くお乗りいただけますよ*